理系×文系夫婦のマイル日記

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70MPaソーラースマート水素ステーション(70MPa SHS)実証開始。現地見てきた。

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■ホンダと環境省が世界初の水素ステーション実験開始

 今回もまた飛行機とかマイル関係ないです笑

 数日前、かなりの数のニュースサイトで報じられた以下のニュース。


ホンダ高圧水電解型「70MPa スマート水素ステーション」の実証実験を開始。

 Honda | 高圧水電解型「70MPa スマート水素ステーション」の実証実験を開始

 ホンダは、充填圧力70メガパスカルの水素製造設備「70MPa スマート水素ステーション(70MPa SHS)」を東京都江東区青海に設置し、実証実験を開始したと発表。充填圧力70MPa(メガパスカル)は高圧水電解型水素製造ステーションとして世界初。 同じ敷地に設置された太陽光パネルを用いて水素を作り出す、完全CO2フリーの最先端の水素ステーションです。環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」として設置され、一般の利用はできません。 ホンダ独自技術の高圧水電解システムにより、圧縮機を使用せずに製造圧力77MPaの水素を24時間で最大2.5kg製造することができ、製造した水素は約18kg貯蔵可能。充填圧力が70MPaのため、燃料電池自動車が一充填で約750km走行できる量の水素充填が可能。


 ここまでは、私もニュースサイトもニュースリリース通り。しかし、ほとんどのニュースサイトが、同じようにホンダのニュースリリースをコピペしたばっかりの記事でした。

 それでは中身が全然わからなくて、住所もどんなものかも解らずモヤっとしたので、現地に行って取材してきました。

■差圧式高圧水電解型ソーラー水素ステーション(SHS)」とは?

 まずは、お勉強。

 差圧式高圧水電解型ソーラースマート水素ステーション(SHS)とはなんでしょう?何が凄いんでしょう。凄まじく難しい言葉が連発で出てきました。ひとつづつ説明しましょう。

 実はこの差圧式高圧水電解型ソーラースマート水素ステーション(SHS)は、正確には「SHS2」です。ということは「SHS1」があります。この違いをホンダの論文から引用します。

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  判りづらいですね。でも、この図で「高圧水電解型ソーラー」の説明が整ってます。解説しましょう。

 水素を得る一番シンプルな方法は、中学校の理科の実験でも行う「水の電気分解」です。しかし、その「水の電気分解」では、燃料電池自動車が必要とするメガパスカル単位の気圧にはならないんですね。そのまま燃料電池自動車に充填すると、圧力が低すぎて量がないので数キロで燃料切れになってしまいます。

 そのため、圧縮が必要です。従来圧縮方法はコンプレッサーに頼ってました。これが「SHS1」です。しかし、コンプレッサーは電気を食います。ここでエネルギーを使ってしまってはエコではありませんね。

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  そこで「SHS2」ではコンプレッサーが不要になりました。「膜」を通して水素だけ片側に通すことで水素側がどんどん圧力が高まります。水素が高圧で、水と酸素側が低圧の差圧なので「差圧式」なんですね。

 コンプレッサーのいらない夢の方式ではあるのですが、膜一枚で気圧を支えるわけなので、当然そこの耐久性が性能に直結します。

 今までは、35MPaまでしか耐えられませんでした。そこが今回70MPaに増圧されました。

 更に電源を太陽光パネルとすることで、完全CO2フリーで水素を製造することができます。

■実際の場所はお台場のどこ?

 ホンダのニュースリリースや、ニュースサイトや論文、環境省の資料なども一生懸命探したのですが、正確な住所が載っている資料はありませんでした。「東京都江東区青海」とだけ。

 一体どこなのか。 実際に青海に行って探し回ったところ、テレコムセンターの真横でした。テレコムセンターと大江戸温泉物語の間の都有地。最近大江戸温泉物語に行かれた方は見てるんじゃないでしょうか。

■現地に見に行って見ました。

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  「ゆりかもめ」の「テレコムセンター」駅を降り、テレコムセンターへ歩いて行くと右手に水素ステーションが見えます。 右手に20kWのソーラーパネルとパワコンや水タンク。左手にSHSが設置されています。 

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 環境省とホンダのロゴ入りの70MPa水素ステーションの看板と、水素社会に向けてのポスター的な掲示がされていました。    

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 厳重にロックされていました。一般者の利用はできません。あくまで実験施設です。  金網ぐるーり。 

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  20kWのソーラーパネル。雨天や夜間を除き、基本的にソーラーパネルの電力を使用し、雨天や夜間は商用電力を利用するとのこと。 取材に行った日は超天気が良く、11月の寒空の中だったので、パネルも冷却されさぞ発電してたことでしょう。

 

■おまけ。イワタニ水素ステーション東京有明

 

 日本で最初期にオープンし、国内唯一液体水素が供給可能だった「JHFC有明水素ステーション」が閉鎖、取り壊しされしばらくたちます。

 2020年東京オリンピックに向けて、70MPaでFCバスに供給可能な水素ステーションに生まれ変わるとのことで、ついでに現地を見てきました。

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  場所は大和ハウスのユニクロ向け巨大物流拠点「Dプロジェクト有明」の向かいあたり。ユニクロの都内即日配送を可能とするこの施設や、すぐそばの豊洲市場がある通り、都内向け物流の中核となりそうなエリアです。 ここで水素トラックが水素を供給する日が来るのでしょうか。

 建物はほぼ完成し、12月6日に完成検査を行うとの事。(たまたま通りかかった作業員さんに話しかけて教えてもらいました) オフィシャルの回答ではないが、検査に問題がなければ1月末くらいにオープンする予定との事です。

 2020年に向けて東京がどのくらい水素の街になっているかは、まだまだ不明瞭ですがお台場は一足先の未来を走っているようです。